地すべり鋼管杭の縦断配置図を作成するには、従来、表計算とCADソフトを駆使して行う必要がありました。

 　★ 継手位置を地すべりラインから遠ざけ、隣の継手とも互い違いに配置したい
 　★ 杭材長さがなるべく統一され、重量あたりエクストラ単価も抑えたうえで継手数を最小にしたい

とする要求に対しては、何度もトライアルしながらCADデータを編集することになり非常に煩雑な作業です。
チェック作業についても

　・設計計算に対して鋼材種別や根入れ長に齟齬が無いか
　・土質ごとの削孔長に間違いはないか
　・作図変更した場合、数量表記に転記ミスがないか

など再三にわたり確認を行わなければならず、地味ですが神経をそがれるような労力となります。

杭縦断図作成システム「KUI・断縦郎」は、これらの煩わしさを 一気に解決します！  

配置条件を入力し、ワンプッシュで最適な配置案が提示されます。

配置条件として下記のような設定を行います。

継手位置を調整したい場合、継手の上下をマウスドラッグのワンタッチ操作で可能です。
画面上には地すべり線との離れ、隣の杭の継ぎ手との離れが表示され、不足した場合は赤色で表示されます。
杭長区間長ごとの合計本数が表示され、施工性や材料の運搬を考慮して区間長をまとめたい場合などの目安に
なります。

杭長（ 全長・継手区間 ）や削孔長（ 全長・土質ごと ）、継手数などの数量は、画面下部の数量エリアに
表示されます。
杭長や継手の編集を行った場合はリアルタイムに数値が更新されるため、図面と数量の不整合が発生することが
ありません。
数量エリアは、設計用途となる「表タイプ」、施工用途となる「帯タイプ」の切り替えが可能です。
数量表は Excel 出力が可能です。

出力サンプル(.xlsx)

根入れ長が確保できているか　地すべり線との離れ、継手間の離れが確保できているかについて自動チェック

して最終確認できます。
NGとなった場合は目視確認し杭個別に修正しますが、CADと違いワンタッチ操作で変更できるのが専用ソフトを

使う利点です。
このチェック表をExcel出力できます。

CADデータ出力形式として DWG / DXF / P21 / SFC / CFV が選択可能です。
レイヤ名はCAD製図基準に準拠しており、出力後の編集作業も最小限です。

出力サンプル【帯タイプ】(.DWG)

出力サンプル【表タイプ】(.DWG)

足場高を設定すると、断面上の足場断面積が算出できます。

「 抑止杭 」ソフトで計算OKとなった結果を１つ選び、「 KUI・断縦郎 」の杭材・根入れ・杭間隔・最大曲げ
モーメント位置または最大せん断力位置データとして送り込み、杭の配置計算に反映できます。

逆に「 KUI・断縦郎 」で配置した杭１本を選択して、「 抑止杭 」ソフトに送り込むと、応力度等の計算を
行い OK / OUT が確認できます。

杭配置データをCSVファイルを経由して「３次元斜面安定計算 SSA_3D 」で読み込み表示することができます。
※安定計算には反映されません。